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日々の雑感を綴る場所。いつか何かを得られることを願って
傷跡を隠せ。
私の身体には無数の傷跡がある。もう、数えることもままならないほどの傷を負った。この世界を生きていくには、仕方がなかったのだ。生きるためには、多くの受難が付きまとう。諦めねばならない。 私は、傷跡を隠しながら生きている。多くの傷跡を隠すために、いつも心を落ち着かせる努力をしている。朝目覚めると、信じられないほど心が動転している。その動転を沈めるのに、大変な苦労を要する。 体中から、傷跡が浮き上がるような感覚を、私はベッドにうずくまりながら耐える。私の身体を、無数の傷跡が縛り付けているようだ。息ができない。苦しい。うまく、傷跡を隠せない。 隣人は、また作り話をこしらえに出て行った。そうやって、自らから目を背けている。私は寒気がするのだ。作り話による偽物の調和に、なんの意味がある? そんな調和など私はいらない。そんなものを住処とするくらいなら、体中の傷跡とともに生き続けたほうがマシではないか。そう、偽物の調和など、もってのほかだ。その調和の犠牲になるものが、誰だか彼らは知らない。 傷跡を隠せ。 また、声が聞こえる。隠せと、誰かが囁く。苦しい。耐えられない。いや、耐えねばならない。苦しい。哀しい。死にたい。いや、死んではいけない。苦しい。生きられない。いいや、生きねばならない。 なぜ、私が死なねばならない! この世は、虚構だらけだ! 誰もが偽善による調和を望む! 誰もが天使しかいない世界を望む! そんなものに何の意味がある!? 天使しかいない世界で、天使たる意味とは何だ!? 天使がいる意味とは何だ!? その世界こそが、貴様らの恐れる天使が死に至る世界ではないのか!? 傷跡を隠しきれない。私は死ぬのかもしれない。虚構を望む世界の犠牲になるのかもしれない。体中に傷を受け、それを隠しながら生きている意味とは何なのだ。調和……。誰もが、それのために苦しんでいる。調和のために、人々は傷を隠しながら苦しんでいる。私もそのうちの一人だ。そして、苦しさに耐えられない者が、偽の調和を望むのだ。そうやって正当化しようと。 神よ、私を信じてください。たとえ私が間違っているとしても、私の独りよがりだったとしても、私はこんな調和の中では生きられない。それならば、癒されぬ苦しみと憤りを抱いているほうが、よっぽど楽なのです。しかし、この世はそれを許さない。私の叫びを、どうか聞いてください。神よ……私の魂を、どうか讃えてください。 今、私はこの身体を貴方にお返しします。 PR この記事にコメントする
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