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はい、えーっとね。昨日はプレイ終了した勢いで感想書きましたけど、あまりにテキトーなカス文章だったので、まとめてここに書きますね。以下ネタバレ警報



昨日も書いたけど、犯罪者を家族に持つことの社会的疎外からくる憎悪をお話のベースに持っているのに、最終章で自分自身が犯罪者になって家族の元に戻ってきてはなんの意味もない。身内に4人(実父、養父、兄、京介)も社会悪がいては、いくら真実を訴えたところでその後の未来は絶望的。真っ先に排されるのはハルであり、その娘だろう。これでは借金がないというだけで、北海道の寒村での京介と母の生活となんら変わらない。

また、命をかけた純愛ドラマと銘打って、その他の内面的要素はシナリオを動かすこまにしかなっていない。ハルが抱いた恋心だけが表にでてきて、京介の母はただ憎悪を助長するだけの手段に成り下がってしまった。最終的に京介は自分を一度だけかばってくれたというだけで権三に肩入れし(母親は何回お前のことかばったんだ)、恭平は父親のことしか考えない復讐マシーンである。魔王が京介ではなくて恭平だと発覚した瞬間に、京介の内面要素はすべて消滅してしまったかのようで、あまりにも納得できない。

そもそも、魔王が京介でなかった時点で、やる気が激減。いくら考えても、このトリックはシナリオの質を下げる元凶になったとしか考えられない。恭平が出てきた瞬間、私は呆然としてしまった。
ヒロインルートで魔王がいなくなる理由、京介が精神科医にかかっていた理由、京介の今までの内面描写、すべてが説明できなくなってしまう。魔王が消えたのは京介が幼い記憶を乗り越えたから、じゃ説明がつかないし、精神科医にいたってはただのコントにすぎない。そして京介が持っていた憎悪は、途中からすべて恭平の憎悪にのみこまれた。その結果、恭平が出てきてからの京介はただの空き缶のようである。証拠に、恭平が死ぬ間際に京介をなじった言葉に、京介は何一つ返答できていない。

そのかわりに、空っぽになった京介が行ったことが罪の肩代わりだが、これがなんとまあ酷い。おそらく、恭平の復讐のための悪と、京介の愛のための悪を対比させたかったのだろうけど、これはよく男性が無意味に憧れる、偽悪の類である。このシナリオを女性に見せてみたら、何こいつかっこつけちゃってばっかじゃないの、と一蹴されるように思うのは私だけではないはず。

そして8年後出所してきたら、家族ができてしまっていた。このお話、どこまで救われないんだよ、と呆れてしまう。



とまあ言いたいことは他にもたくさんあるけど、主要な部分はこんなとこ。唯一、花音のシナリオだけはよかった。あのシナリオだけは、消えない愛と善意と悪意を、よく描けていたと思う。

とまあ、こんなとこ。

このゲーム一番のみどころ→花音のスケートの演技。暴君であるSPも、愛をささげるFSも、どちらもすごかった。

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