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お前の心に眠る常緑の輝きを俺は支え続ける。

俺たちは生まれたときからずっと、光輝き、植物が生い茂り、枯れることのない水が潤う楽園に暮らしている。広大な美しい大地を見渡すと、陽光に向かって女たちが歌を口ずさんでいる。黄色い鳥たちが歌に合わせ、踊るように飛んでいる。遠くにはいつまでも消えない虹が、美しい大地と空を結ぶように架かっている。

俺たちは、その楽園を、岩壁の中から覗いている。

壁に四角く彫られた窓。それが俺たちと楽園との唯一の接点だ。楽園にいながら、俺たちは小さな窓から見ることしかできない。岩壁の中は闇が支配している。窓から差し込む光のみが、こちらで得ることのできる光だ。俺たちは、その光を欲し、あるものは光に目を焼かれ、あるものは光に心を狂わされる。

しかし言い換えれば、俺たちは常に心の中に、緑の輝きを潜ませている。本は俺たちに多くのことを教える。それらはすべて違うことが書いてあり、それでいて同じことを訴えている。窓の向こう側のことを、俺たちは本から学ぶ。覗くだけでは知りえない心の輝きを、俺たちは感じ取る。

なぜ、心は多くのことを感じ取れるか、考えたことはないだろう。
なぜ、多くのことを知りえるのか、考えたことはないだろう。

岩壁の中に住み、楽園の光に飢える俺たちでも、知り、感じ、考え、想うことができる。そうやって自分の中で緑を育むことができる。

向こう側の大地で、女たちは飛び立つ努力をしているか?
俺たちはこちら側で、飛び立つ努力をしているのか?

向こう側の大地で、女たちは死にたいと思っているか?
俺たちはこちら側で、死にたいと思ったことはあるか?

飛び立とうなんて思うな。
決して、死のうとするな。

こちら側でも向こう側でもない別の地に身体を置いてくるのでなければ、決してここを去ろうと考えるな。

なぜ俺たちは感じることができるかを知れ。
なぜ俺たちは想い、考えることができるかを知れ。

大地は破壊されてなどいない。俺たち自身が勝手に壊れているだけだ。
楽園は滅びない。俺たちが無いものにしているだけだ。

お前の心に眠る常緑の輝きを、俺は支え続ける。
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